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作者:林 丈二  出版社:河出書房新社  出版年:1988年3月 

『目玉の散歩ノート』

散歩には「寄り道」「道草」「休息」がつきものである

「目玉の散歩の前に」より
放任主義で育てられたせいか、幼少の砌から、あっちこっち一人で出歩くのが好きである。とにかく行ったことがないところへ行くのが快感であるから、そういった点で、グチャグチャと広範囲に網の目のように道が走っている東京は、僕にとっては未だにワンダーランドである。

東京はどこを歩いたっておもしろい。歩くきっかけは何でもいいんである。自分の足で歩いて、自分の目で見て、自分の肌で感じる……のが気持ちが良い。一人で歩くと、マイペースで歩くもう一人の自分と出会うこともできる。
荒俣宏著『目玉と脳の大冒険』という本がある。あの大荒俣氏の著作を引き合いに出すのは甚(はなは)だ痴(おこ)がましいが(背伸びをしてこのページは振り仮名が必要なほどの漢字を三か所使用)、「目玉の散歩ノート」この本のタイトルにヒントを得た。少し違うのは、僕はほとんど「脳」を使用しないことと、荒俣氏ほどのエネルギーもスケールもないので「大冒険」を「散歩」におきかえたことである。
散歩には「寄り道」「道草」「休息」がつきものである。当然この本もそういった感じになっている。のんびりと読んでいただけたら幸いである。