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ノートを知るNote

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作者:中島克治  出版社:日本放送出版協会(NHK出版)  出版年:2010年7月 

『20歳からの〈現代文〉入門 ~ノートをつけながら深く読む~』

「現代文」のさまざまな文章を深く理解できる者は、さまざまな場面において、機敏に、そして慎重に対処する

「表紙カバー」より
学校を卒業した大人こそが、勉強としてではない〈現代文〉を学び直す必要がある――麻布中学・高校の現役国語科教諭が、抜粋・要約・論述の3ステップのノートづくりを通して、本をより良く主体的に読み込み、それによって自らの「生きる力」とする方法を伝授する。

「はじめに」中段より
私は市立麻布中学・高校で「現代文」を教えています。代々の生徒たちと、授業を通じてさまざまな「現代文」に触れてきました。その中でいえることがひとつあります。「現代文」のさまざまな文章を深く理解できる者は、さまざまな場面において、機敏に、そして慎重に対処するのです。また、人の輪の中にいて、率直に自分を表出し、人を共感させる力さえ発揮することができるのです。もちろん、こういう生徒も悩みを持ちます。むしろ悩み多き者とすらいえます。しかし、彼らはとても人間的で、自分の弱ささえ直視しようとします。苦境を切り抜けるのに、小説的世界を重ね合わせたり、評論的アプローチを行ったりしつつ、時には友人や教員を頼ることができるのです。
私はこの部分に注目しました。本を読む行為の中に、主体的な取り組みや模索を改めて組めないだろうかと。
私たちが本当に満たされるのは、自分がどのような人間なのかをつかんだ瞬間、そして、自分の心と他人の心が通い合った瞬間です。これが基本です。そして、究極でもあるでしょう。社会的な地位や裕福さが、心に心の満足をもたらすかどうかは、少し真面目に考えてみればわかることです。
本は、この喜びや癒しを最も素朴に我々に与えてくれるものです。この、ささやかで重大な役割に加え、「現代文」的なアプローチは、社会や自分自身と関わりつつ、それらの矛盾や摩擦から生じる問題を解決する糸口になりえるのです。